年齢を重ねると、単なる美容よりも「健康と美容」が気になってきますよね。若いころなら「綺麗になれるなら、健康を害しても…」と考えていた人でも「健康でなければ美人になれない」と体に教えられて知っていく。つまり美と健康は切り離せないもの。

 健康のプロという立場から美へのアプローチを始めたトレーナーの野田麻貴さんによると「日本人の美は、和装がフォローしてくれるんです」とのこと。詳しく伺ってきました。

着物 教えてくれたのは、ゴルフ賞金王のツアーにスポーツトレーナーとして同行するなど指導歴21年の人気トレーナーにして、最近「忍者ピラティス」なるメソッドを考案し、個人レッスンを行っているピラティストレーナーの野田先生。

「忍者ピラティス」とは何かと伺ったら、「忍者の行動をするのではなく、日本女性の美しさと“和”をわかりやすくイメージさせるために名付けました」という話。

「美しい肉体にはしっかりとしたピラティスが有効だと思いトレーナーになったのですが、日常生活でも鍛える方法があるんです。それが着物を着ることです」

 それは3つの理由があるのだそう。

野田麻貴さん

野田先生

【1】帯で猫背が治る



「帯を締めると腰がぐっと落ち着きますから、自然と背筋が上に延びます。また、腰が落ち着くと胸を開きやすくなるので、猫背になりがちな日本人の姿勢も自然に正されます」(野田先生、以下・同)

【2】骨盤の筋肉UP



「また、着物は足回りがタイトですから、足が常に閉じ気味の状態になるんですね。すると、足を閉じることにより、膝や腿の内側に力が入るので、骨盤周りの筋肉が自然に鍛えられるんです。そして、骨盤周りの筋肉が強いと体の軸がしっかりとしてきて、体幹が鍛えられていきます。昔の女性は月経の血をコントロールしてトイレの時だけ排出するなどができていたとされるほどなんです」

【3】足袋でキュッとした足首に



「レッスンをしていて気づいたのですが、最近の女性は足首が固い人が多いように感じます。足首が固いせいで、ふくらはぎがうまく使われず、むくみやすくなったり、ペタペタと足を引きずるような歩き方になり、結果的に足が太くなる。けれど、それも足袋を履くと、簡単に解消できるんです。

 足袋は足首までしっかりと覆いますのでそれが負荷となり、自然に足首が使われて柔らかくなるんです。つまり、足袋を履く生活は足腰には効果的なんです」

 なるほど…。今まで意識していませんでしたが、確かに言われてみればそうかもしれません。足を閉じることが体幹づくりに重要だとは、意識してませんでした。

 ファッションとしてだけでなく、身体の内側からも美しくなれる可能性を持つ着物。これからの季節、まずは夏の浴衣から実行するのもオススメかもしれません。

<TEXT/にらさわあきこ>
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【野田麻貴さんプロフィール】
ピラティストレーナー。最年少ゴルフ賞金王やゴルフ賞金女王のアメリカツアーに帯同するなどスポーツトレーナーとして指導歴21年。その後、精神の大切さも学び、スピリチャル指導も開始。また美容についても各手法を学んだのち、「体・心・美」の3つを総合的に指導するオリジナルメソッドを考案。これまでに、のべ22万人の健康美のサポートをおこない、最近、メソッドを「忍者ピラティス」と命名。個人レッスンも行っている。https://ameblo.jp/ninjapilates



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